催眠術とは?
催眠術は心理学です。脳科学、身体学、言語学、この3つを使って相手をトランス状態にします。
トランス状態については後ほど説明します。
相手がトランス状態になった状態で、脳科学、身体学、言語学を使って
五感と記憶を誤作動させ、こちらの意図した行動を取らせる技法で、
これをすべてひっくるめて催眠術と言います。
例えば、苦いタマネギが甘く感じるのは、味覚を誤作動させているからです。
また、誰かが私のことを好きになるのは、感情を誤作動させているからです。
相手の身体機能、または五感を、こちらの意図したとおりに変換することにより、
こちらの思ったとおりに動かすのが催眠術です。
まだ漠然としていますが、これから1つ1つ細かく順を追って説明していきます。
「表面意識」 「潜在意識」 「深層意識」
まず、脳科学というと難しくなるので、人の脳の中の根本的な原理について話をしていきます。
私は脳の中を3つに分けました。
「表面意識」 「潜在意識」 「深層意識」
■表面意識(思考)理性
□情報整理
□情報判断
□行動設定
□短期記憶
表面意識は、思考や理性、考える部分です。
表面意識の仕事は、情報整理、情報判断、行動設定、短期記憶です。
1分1秒、または10分でもいいですが、短い時間内で行動するときに一番多く使っている部分が表面意識だと認識してください。
■潜在意識(情報)欲
□身体感覚(五感)
□感情
□欲望
□長期記憶
潜在意識は、情報が蓄積されているところです。
また、人間の欲もこの部分で制御されています。
潜在意識は身体感覚をコントロールしています。目、鼻、口、耳、手の五感です。
潜在意識は感情をコントロールしています。過去の情報から感情は生まれます。
例えば、好きという感情は、子供の頃、遊園地に行って、
優しいお父さんのたくましい腕にギュッとされるとうれしかった。
その記憶が潜在意識の中に情報として入り、
それによって腕の太い男性が好きという感情が生まれます。
人は、潜在意識の情報を使って行動のプログラミングができています。
欲望という部分もそうです。
お父さんが優しかったから、腕の太い男性としか付き合いたくないということがあります。
逆に、お父さんにいじめられていたら、腕の太い男性が嫌いになることもあります。
長期記憶は昔の記憶です。
これは私の考え方で、短期記憶や長期記憶は脳科学的には別の話になりますが、
あくまで催眠を説明するための考え方として、表面意識と潜在意識は
このようになっていると認識しておいてください。
■深層意識(生命)
□身体機能
□遺伝
□潜在記憶
深層意識は生命をつかさどる部分です。生命とは身体機能です。
身体機能とは、例えば汗や心臓の鼓動、胃の分泌量、腹痛など、
自分の意識ではコントロールできない部分です。
遺伝もあります。
両親の情報も深層意識の中に入っています。
これは生まれる前の情報です。
潜在記憶とは、前世や退行など、スピリチュアルな部分になります。
これは今回、省いています。
私は、幽霊は信じていません。
人はゼロと1、脳ミソはコンピューターでゼロと1だと思っています。
ただ、催眠術をやっていると不思議さも感じるので、もしかしたら深層意識の中に
潜在記憶として前世もあるのかもしれないと、何となくですが思っています。
表面意識、潜在意識、深層意識があります。
外から情報が入ってくると、表面意識でYES・NOの判断をして行動します。
表面意識は、潜在意識の情報を持ってきて処理するところです。
表面意識は理性で、潜在意識は本能です。
表面意識がなければ、人は本能むき出しになります。
例えば男性なら「やりたい、やりたい」となります。
まずは、表面意識、潜在意識、深層意識があることを覚えていただいて、
これから徐々に具体的な話をしていきます。
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