子供に催眠はかからない
子供は催眠術にはかかりません。なぜかというと、子供はすでに催眠状態、トランス状態だからです。
トランス状態とは催眠術にかかる状態ですが、
子供は最初から催眠状態なので催眠術にはかかりません。
催眠術にかかるようになるのは小学校3年生ぐらいからです。
8歳から12歳の間に自我の境界線ができて、催眠術がかかるようになります。
自我の境界線とは、表面意識と潜在意識の間の線のことです。
子供は、表面意識がなく、自我の境界線がないので潜在意識がむき出しです。
人は、生まれたときには食欲と睡眠欲だけです。
それにプラスアルファで生存欲があります。
生存欲の中に食欲と睡眠欲があります。
最初は食べることと寝ることしか考えていない赤ちゃんが、
例えばマー君と名前を呼ばれることによって「マー君=自分」だと認識します。
オギャーと泣くとご飯を食べさせてもらえる。
暗くなると誰も相手をしてくれない。
歩けるようになって階段から落ちてしまったら、
ここから先は危険だ、痛いからここから先に行ってはいけない。
このように情報がどんどん入ってきます。
潜在意識の中に長期記憶がどんどん蓄えられます。
蓄えられることによって自我の境界線ができます。
自我の境界線ができることによって表面意識が出来上がります。
表面意識がその人の性格です。
ゼロ歳児は、まだ性格が形成されていません。
年を重ねるごとに情報を手に入れ、それによって徐々に性格が形成されます。
表面意識が性格です。
性格とは、起きたことに対してどんな行動をするか、何を話すか。
YES・NOの判断、または行動設定、状況判断の部分が性格になります。
これは表面意識が決めます。
3歳児、5歳児になると徐々に性格が形成されますが、
固定した性格は小学3年生ごろからです。
逆にいうと、小学3年生までなら、ある程度は性格改善ができます。
人は、自我の境界線ができてしまうと悪いところが直しづらくなります。
なぜかというと、表面意識でYES・NOの判断をするので、
情報がすべてはじかれてしまうからです。
意思と想像力
□意思と想像力が戦うと必ず想像力が勝つ□表面意識が意思
□潜在意識が想像力
催眠のセミナーや本で教えてもらったことですが、
意思と想像力が戦うと必ず想像力が勝ちます。
これは私の人生の中でも大きな意味を持つ言葉です。
表面意識が意思で、潜在意識が想像力です。
表面意識と潜在意識が戦うと1対9の割合で潜在意識が勝ちます。
なぜ潜在意識が勝つかというと、表面意識自体が潜在意識の情報から
出来上がっているので、優劣でいうと潜在意識のほうが強いからです。
潜在意識と想像力について詳しく説明します。
■かぜをひいたら
□みんな優しい
□かぜをひくといいことが起きる
□病弱なほうが得をする
例えば、自我の境界線ができる前、幼稚園のときに、
かぜをひくと周りの人が優しくしてくれた。
いつもガミガミ怒っているお母さんが、「マー君、大丈夫? おかゆでも食べる?」
お父さんも早く家に帰ってきてくれた。しかも、いつもはいじめる兄弟まで優しくしてくれた。
子供が、かぜをひくと良いことが起こると思ったとします。
そうすると、自我の境界線ができる前に、病弱なほうが得をすると潜在意識に
インプットされてしまいます。そのまま大人になると病弱な体になります。
表面意識では健康なほうがいいことはわかっています。
健康であれば、どこにでも遊びに行けるし、仕事もできるし、何でもできます。
でも、子供の頃に、病気をすると良いことが起こるという記憶が
潜在意識の奥に芽生えるので、病弱な体になります。
大人になってからであれば、周りの人間が優しいのは病気だからだと理解できます。
子供は、表面意識がないので、そのまま情報をストレートに受けてしまいます。
これが自我の境界線、表面意識と潜在意識の違いです。
■あっちに行ってなさい
□静かにしていたら褒められた
□おとなしくしていたほうが得
□目立たないほうがいい
例えば、「あっちに行ってなさい」とお母さんに言われたとします。
静かにしていると、お母さんに「今日は良い子にしていたね。おとなしくしていたね」と
褒められて、アメをもらったとします。そうすると子供は、おとなしくしていたほうが
得だと思ってしまいます。
潜在意識の中に、おとなしくしていたほうが得だ、目立たないほうがいいという
プログラミングが出来上がってしまうと、大人になってから目立つ行為ができなくなります。
例えば、社長になるために重大な会議があったとします。
そこで良いプレゼンができれば社長になれます。
ところが、その日の朝におなかが痛くなります。
表面意識では社長になりたいという意思がありますが、潜在意識に
目立たない方がいいとインプットされているので、潜在意識でおなかが痛くなります。
意思と想像力が戦うと必ず想像力が勝ちます。
■生まなければよかった
□必要のない存在
□消えたほうがいい
□自殺願望
これが一番最悪ですが、「あなたなんか産まなければよかった」と子供に言ったとします。
僕は必要のない存在だ、消えたほうがいいという情報が
インプットされた状態で大人になると、自殺願望が働きます
自我の境界線ができる前の教育は非常に大切です。
三つ子の魂百までとはよく言ったものです。
自我の境界線ができる前は、YES・NOの判断が正しくできないので、
言われたことをそのまま記憶してしまいます。
トランス状態とは
□覚醒と催眠の中間□脳が混乱している状態
□YES・NOの判断ができない
□3歳児程度の判断力
トランス状態とは、表面意識がなく、潜在意識がむき出しの状態のことです。
覚醒と睡眠のちょうど中間です。
起きているときと寝ているときの間、頭がボーとしている状態のときは、
表面意識は機能しません。YES・NOの判断が正しくできない状態です。
脳が混乱している状態です。
これがトランス状態で、3歳児程度の判断能力です。
催眠術はトランス状態に誘導する技法です。
トランス状態になっているからこそ、相手を意図したように行動させられます。
3歳児を大人が誘導するのは比較的簡単です。
アメをあげるから一緒に遊ぼうと誘うと子供はついてきます。
お父さんやお母さんから、知らない人についていってはダメという
情報が入っていれば別ですが、通常はついてきます。
ところが、二十歳の人に「アメをあげるからついてきなさい」と言っても絶対に無理です。
子供のほうが誘導しやすいです。
表面意識を機能させないようにして、3歳児の脳にさせるのが催眠術です。
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